訪問看護制度Q&A
利用者さんが、毎日点滴をすることになりました。
点滴指示書がいるのはわかるのですが、週4日以上の訪問なので、特別訪問看護指示書も必要になりますか？
まず回答ですが、必須なのは
・点滴指示書（在宅患者訪問点滴注射指示書）
のみです。
点滴指示書だけで良いんですか!?
特指示（特別訪問看護指示書）はいらないんですね？
そうです。
特指示が必要になるのは、
「主治医が利用者の急性増悪等で週4日以上の頻回の訪問が必要と認めた場合」
のケースで、
「毎日点滴が必要」だったとしても必須ではありません。
*必須ではないものの、特指示と点滴指示は同時に出されることが多いです
点滴指示書の内容は、具体的な点滴の指示内容が記載されている事が大事です。
中身もしっかり見ておいてくださいね。
特指示がなければ、介護保険のままの介入になりますか？
(特指示が出れば、医療保険になりますよね?)
その通りです。
点滴指示書が出ただけでは、訪問看護介入における介護保険・医療保険の変更はありません。
特指示が出れば、医療保険に変わります。
介護保険の方で、毎日点滴を行うケースですが...
特指示がなければ、当然介護保険の介入で変わりありません。
訪問看護として、毎日介護保険の介入になりますが、こういった状態であれば訪問介護など他のサービスを使っている可能性も高くあります。
つまり、介護保険の上限単位数が危なくなるケースが多いです。
（上限単位を超えると、自費の扱いになる）
ですので、毎日点滴に変わるケースでは、（状態の悪化があるのであれば）指示書の発行元に特別訪問看護指示書の発行が可能か相談すると良いでしょう。
*特指示の発行依頼はNGです。指示書はあくまでの医師が出すのもので、こちらからの相談...までにとどめておく方が無難です。
参考
Q
【介護保険利用者への点滴実施の指示について】
介護保険で訪問している利用者が、自宅で点滴を実施することになった。特別訪問看護指示書と在宅患者訪問点滴注射指示書を交付してもらう必要があるのか。
A
点滴の有無ではなく、主治医が利用者の急性増悪等で週4日以上の頻回の訪問が必要と認めた場合は、特別訪問看護指示書を交付してもらう必要があり、併せて週3日以上の点滴が必要な場合は、在宅患者訪問点滴指示書の交付が必要となる。
介護保険の利用者で週3日以上の点滴が必要となった場合は、主治医から在宅患者訪問点滴指示書を交付してもらう必要がある。（介護保険による訪問看護となる。）
週1～2回の点滴が必要な場合であっても主治医からの点滴の指示が必要である。点滴を正確に実施できるようその内容と方法が明確に記載された文書（指示書）であれば、通常の訪問看護指示書その他の様式であっても差し支えない。
［令和3年4月版 訪問看護業務の手引 , 令和3年版 訪問看護実務相談Q＆A］
熊本県看護協会 訪問看護サポートセンター