訪問看護制度Q&A
利用者さんの体調が悪く、主治医と異なる医療機関を受診し、特別訪問看護指示書が交付されました。
ただ、主治医にはこの話がいっておらず、トラブルになりそうな予感がします...
ひとまず確認したいのですが、今回の受診先で特別訪問看護指示書だけの発行は可能ですか?
通常の指示書は、主治医が出してくれています。
特別訪問看護指示書のみの発行は不可です。
主治医が通常の指示書を出してくれているとはいえ、それは関係ありません。
指示書を発行できる医師は、主治医一人になります。
ですのでこのケースだと...
・主治医が特指示も出す
・新しく受診した医療機関に主治医を変更し、通常の指示書も含めて特指示を出す
のどちらかになりますね。
やはり難しいんですね。
この場合、訪問看護側としてはどう対応するのが良いでしょうか?
ん〜〜〜〜〜難しいですね。
まず一番考えられる状況として
・急変時に受診した医療機関が、制度のことをわかっていない
があると思います。
ですので、特指示の発行は主治医でないといけない旨を伝えることからスタートかと。
なるほど!
まずはそのあたり、確認してみます。
ちなみに...
もし揉めたらどうしたら良いですかね?
いろんなパターンが考えられるので一概には言えませんが、
・利用者さんの意向を優先する
・主治医と新規受診先の医療機関で、利用者さんの身体状況にマッチする医師に指示書を書いていただく
・今後利用者さんが長くつきあっていく可能性が高い医師に指示書を書いていただく
etcが方向性です。
訪問看護としてできることは、
・制度を伝える
・利用者さんの意向を伝える
がベースで良いと思います。
あまりでしゃばってしまうのも問題になるかもしれないので、CMさんと連携し、様子をみながら...臨機応変な対応をするのが良いと思います。
参考
Q
【主治医と異なる医師からの特別訪問看護指示書の交付について】
利用者が体調が悪く、主治医と異なる医療機関を受診し、脳梗塞の診断を受け、特別訪問看護指示書と在宅患者訪問点滴指示書が交付された。この場合、主治医が変更になるか。
A
訪問看護指示書及び特別訪問看護指示書は利用者1人に対して一人の医師から交付されるものであり、複数の医師から指示書を受けることはできない。主治医を変更するか否かについては利用者の意向や、以前からの主治医、今回指示書を交付した医師と相談し、今後の対応を決定する。
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