訪問看護制度Q&A
かなり精神が不安定な利用者さんがいます。
精神に関する介入が主になっているので、精神科訪問看護指示書を出してもらうのが良いでしょうか?
出してもらうのが良いなと思いつつ...
まず前提として、訪問看護は医師の指示のもと動きます。
精神科訪問看護指示書を出して欲しい...といった依頼は避けるのが基本と捉えましょう。
また、精神科訪問看護指示書を交付できるのは、精神科を標榜する医療機関の精神科医師のみとなっています。
今の指示書は内科の先生が書いているので、そもそも精神科訪問看護指示書は出せないということですね。
その通りです。
ちなみに、
>精神科訪問看護指示書を出して欲しい...といった依頼は避けるのが基本
とお伝えしましたが、
・精神科や心療内科の受診を推める
・精神科訪問看護指示書発行の「相談」をする
(今回のケースは無理ですが、すでに精神科にかかっていて主治医が2人いるケース)
といった対応は、必要に思います。
もちろんセンシティブな内容なので、気をつけて行う必要がありますね。
なるほど...
ちょっと相談したいなと思います。
精神科訪問看護指示書を出してもらうメリットみたいなものはありますか?
精神科の指示書を出してもらうメリットとしては、明確な指示がもらえる点ですね。
また、精神科の先生が担当してくれることによって、適切なお薬管理ができる可能性もあります。
あとは...
介護保険の単位数がいっぱいで、必要な訪問看護ができないケースは想定されます。
その場合、精神科訪問看護指示書によって介護保険の制度に縛られず、介入ができるようになります。
最後に、精神科訪問看護指示書に変わることで、自立支援医療(精神通院医療)の制度が使えるため、自己負担の金額が低くなる可能性があります。
そういった形で、いくつかのメリットはありますよ。
参考
Q:
内科の医師でも精神科訪問看護指示書を発行できるのか。
A:
精神科訪問看護指示書を交付できるのは、精神科を標榜する医療機関の精神科の医師が交付できるもので、内科を標榜する医師には交付できない。
静岡県訪問看護ステーション協議会 Q&A
令和4年4月版 訪問看護業務の手引き P148